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1日の最初の食事、まずは炭水化物を取ること。
一日の最初の食事は、炭水化物の補給が重要です。
朝食をきちんと食べて、太りにくい健康な身体を作りましょう。

 厚生省の調べでは、20代前半の一人暮らしの女性の約30%は朝食抜きだそうです。この年代以外でも、生活の夜型化やダイエットのため、朝食を食べない人が増えています。「食べる時間があれば、その分寝ていたい。「朝は食欲が無い」と言う理由で朝食を抜いている人たち。彼女たちに、低血圧でいつも目覚めが悪く、通勤電車の中で貧血で倒れたり、疲れやすい人が多いのはなぜでしょう。

 実は、朝食には空腹を満たすだけではない、大切な役割があるのです。
 睡眠時は、一日の中で最も体温が低く、心拍数も少なく血液の流れもゆっくりになります。しかし、この間も筋肉や肝臓の中にグリコーゲンという形で貯めておいたエネルギーを消費しています。目覚めた頃にはそれがすっかり空になっているため、まずはエネルギーを補給することが必要です。

 人間に必要な栄養素には炭水化物、脂肪、たんぱく質の3つがあります。このうち、ご飯などの炭水化物はすぐに消化されてブドウ糖になり、血液に入って全身に行き渡り、脳や筋肉、あらゆる臓器の活動エネルギーになるガソリンのようなもの。また、炭水化物を取って血糖値を上げることで、体温が上昇し、本当の意味で、体が起きた状態、活動準備ができるのです。
 朝食抜きだと、ガス欠のまま、無理やり身体や頭を働かせている状態になります。体温も低いままで脳の働きも鈍く、起きてはいても、身体は眠ったまま。しかも、朝食を抜いた空腹感がイライラを募らせ、集中力を失わせてしまいます。

 このような、朝食抜きが習慣になると、新陳代謝が低下して、脂肪を分解する能力が低い、いわゆる「太りやすい体質」になってしまう点も気になります。
 「朝食は太る」と思うのは誤解です。一日の活動の前に取る朝食は、エネルギー補給のために大切な食事です。炭水化物を食べると出てくるインスリンというホルモンは脂肪をためる働きをするため、ご飯やパンを食べない人もいます。しかし、同じ炭水化物でも最もインスリン反応が低いのが、ご飯です。また、ご飯にはインスリンの出過ぎを防ぐたんぱく質も含まれており、腹持ちもいいので、パンよりダイエット向きです。

 栄養学的に見ても、朝食を抜いた2食だけでは1日に必要な栄養素を取ることは難しく、常に栄養不足になってしまいます。1日3食を基本に、炭水化物のほかにもたんぱく質や食物繊維、ビタミンなどの様々な栄養素が入ったご飯を朝食に食べることは太りにくい健康的な体作りの基本と言えるのです。
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